2021年8月19日に株主優待制度廃止を発表した出前館2484ですが、これまでにも多くの優待変更や廃止、再導入などを行ってきています。
今回は、この出前館2484の優待の歴史を振り返ってみたいと思います!
出前館2484の優待制度の歴史
2011年8月 株主優待制度導入
この時は、Tポイントが5株以上で1000ポイント、50株以上で3000ポイントもらえていたみたいですね。自分は多分全然チェックしていなかった時期だと思います。
2015年2月 株主優待制度廃止
今回同様に発表は遅かったですが、結果的には2015年2月の権利を最後に優待廃止が発表されました。どこでも使えるTポイントは、必ずしも自社の利益にはならないので、見直すために一旦廃止するという判断は間違っていないと思いますが、理由が公平性の観点から~というのがいつも解せないです。
2017年8月 株主優待制度復活!
今度は、長期保有に重きを置いた優待制度が始まりました!
100株保有で、出前館で利用できるVISAギフトカードを3000円分、1年保有期間が伸びるたびに300円分プラスするという内容で、優待制度が復活しました!
長期保有の優遇は最大7年目以上まであり、その際には5000円分のVISAギフトカードがもらえるという内容だったようです。
そんなに長く保有する人なんているのか!?と思わせるような内容であったために、衝撃を受けたところですが、結局、この時から株を買っていた人でも7年目ボーナスをもらえることはなかったようですね。特典何にもないけど、保有してくれていた株主用ですね。
2019年2月 年2回実施に拡充と出前館専用Tポイントに変更!
2月3000ポイント、8月が前のVISAギフトカードと同じ内容の出前館専用Tポイントに変更となりました。利用できる範囲は狭まりましたが、ポイント数はUPしており、出前館の利用者を増やすという観点ではいい導入だったのではないでしょうか。
2020年8月 1000円優待券方式に変更!
額面上は拡充となりましたが、優待自体は使いにくくなった変更がありました。2月権利は3000円分で変更なしですが、8月分は3年未満は4000円分、3~5年保有で5000円分、5年以上保有で6000円分と金額的にはUPしましたが、今までは1回の注文で確か100ポイント単位であれば、いくらでも使えていた出前館専用Tポイントが、1回注文で1000円分しか使えないクーポン券へ変更されました。
会社としては、例えば、無料券を2回使ってもらうより、1000円引き券を4回使ってもらう方が収益が高くなるというのは分かりますが、株主にお得に使ってもらおうというよりも、サービス展開における特別クーポン券という意味合いが強くなり、株主のためではない変更だなぁというのは感じていました。
実際、優待変更の理由を見ますと、より多くの利用者を獲得するためというのを、読み取れる文面ですので、このような文章はよく見て、理解した上で投資したいですね。
2021年8月 そしてまた優待廃止へ
そして、2021年8月19日、再度の優待廃止の発表がありました。
これまでの変遷を見ましても、優待復活の可能性はなくはないですが、出前館事業が収益基盤を固めていく様子ですので、復活の可能性は低いと思っています。
ちょっといやらしいなぁと思うのは、長期保有制度も設けて、長期で保有してくださいねという雰囲気を出しておきながら、それが達成できるまで制度を継続しないのは、不誠実なような気がします。
年々会社の情勢が変わるのはわかりますが、そのような不安定な企業なのであれば、そもそも3年や5年,7年などの超長期保有優遇制度を導入すべきではないと思います。
また、今回、2021年8月末の権利日が目前というところで、優待廃止の発表をし、なおかつ、前回の2月優待が最後で、今回の8月はもう実施しないということです。優待はあくまでサービスの一環ですので、新設、変更、廃止は自由といえば自由ですが、せめて8月優待までは実施してほしかったなと思います。
後ほど株価の点も触れますが、前回2月権利日前後では株価3000円ぐらいでしたので、その時から考えたら現在は半分以下ですね。長期保有優待制度があったからこそ長く持とうと思って、下がり続けていても持っていたのに。。個人的にはひどい仕打ちだと思ってしまいます。
株価推移と出前館優待との思い出
2017年8月 1200円⇒1600円
2017年の優待新設時は株価伸び盛りでしたね!1700円で利回り計算しますと1.7%だったようです。
2018年10月 上場来最高値3725円
その後もぐんぐん株価が伸び、2018年10月には上場来最高値3725円まで上昇しました!それをピークに数か月の間に急落しました。
2019年2月 1500円⇒2100円
年2回への優待拡充がどれだけ影響を与えたかは分かりませんが、大きく反転上昇した月でした!しかし、その翌月からはまた下落トレンドに入りました。
2020年2月 870円
自分は2020年2月に870円ぐらいの時に購入しました!この時の優待利回りで6.8%ぐらいありました。
2020年3月 524円から反発
優待権利後3月に524円まで下がりましたが、その後、コロナ渦での出前ニーズに火が付き、利益は出ておりませんでしたが、株価はどんどん上昇していきました!
2020年8月 1600円⇒2300円
ポイントから優待券方式への変更があった月です。券面方式にしたことで、多くの方が利用できる環境になったと思いますが、個人的には無料券であれば、一度利用してみようと思うのですが、割引券となると急にテンションが下がります。
2020年12月上場来最高値更新 4200円
ぐんぐん株価は伸びていき、2020年の12月にピークを迎えました。その後は、上下に変動しながらも下降トレンドに入り、今でも続いています。
2021年2月 2600円⇒2800円
結果的に、最後の優待権利となってしまった2020年2月終わり時点でも、2800円ぐらいの株価でした。今回の優待廃止を予見していれば、、とも思いますが、そんなことは無理なので納得はしている。
2021年8月20日 始値1326円終値1364円
優待廃止発表翌日の始値は1326円であり、1年半ほど保有した出前館とお別れをしました。
年初から考えたら大きく下がっていましたが、購入した870円よりはまだ高かったので、プラス4万5000円ほどで着地です。
出前館に対する個人的感想
出前館の優待の歴史と株価について、長々と書きましたが、個人投資家はあまり大切にしていない会社だなと、一連の流れをみて思いましたので、もう少し株価推移をみたら、自分の銘柄チェックリストからは削除すると思います。
今後は、テーマ株のひとつとして売買するかもしれませんが、優待が復活したとしても長期現物保有をするのは躊躇すると思います。
優待をきっかけとして、出前館も利用させていただきましたが、個人的な感想としては、やはり値段が高いと思います。
店舗が再開し、通常営業できる世の中になりましたら、割高な出前を使うことは少なくなると予想されます。
会社としては、いまが事業を継続できるかどうかの勝負所だと思います。
ソフトバンクグループやLINEグループの強力なバックアップがあると思いますので、今後は、出前業界のNo1の地位を確立していくのではないかと予想しますが、競合も多い業界かと思いますので、今後の発展、早期の黒字転換をお祈りしております。
投資は自己責任です。ご参考までに。